換乎堂句会のひとたちと武蔵嵐山の国立女性会館に出掛けた。ここはいつ行っても静寂な雰囲気があって、よほど大勢の団体が入らない限りは静かである。それも広大な土地に棟を離した建物は、どの窓からも緑が見えてほっとする場所である。ひととき国会の仕分けで危うく廃止されそうな気配もあったが、存続されるようだ。
嵐山駅前の店がハローウインのデコレーションを施していた。同じ場所に何回も通うと施設の中の木々にも馴染みが出来る。一番の馴染みは、本館から研修棟へゆく途中の芝生に一本ある花梨の木だ。たくさんの実をつけているがまだまだ小さくて青い。台風で落ちたのか、木の根元にたくさんの実が寄せてあった。いつもは11月ごろ来ていたかもしれない。花梨の大きな実が数えるほどしか残っていないが、今の何倍もの大きな実を見ている。
辛夷の実をしみじみ見たのも初めてである。辛夷は拳に通じているらしい。直径二センチほどの実が二つだったり三つだったり、時には五個くらい、不規則に連なって、それがはじけて中のオレンジ色を覗かせていた。 帰ってきたら、「ににん」が出来上がったという印刷所の連絡があった。 明日とは言っても広島からの便は夕方になるだろう。わたしがクロネコへ渡すのは早くて3日ごろだ。台風の押し寄せた9月も終る。