やっと中古のXPのパソコンを見つけてもらった。以前の小型で、机の端に置いて、そこで開いて使えたのだが、これからは、使う度に本来使っているパソコンを片付けなくてはならない羽目になった。でもとにかく、これまでのハガキソフトが使えて一件落着である。そして、夏休み、と言っても我が家に夏休みでやってきた孫や曾孫とのお付き合いも終わった。
今年は小学4年生になる曾孫へのサービスで歌舞伎に出かけた。来る前にどこに行きたいのかを聞いたら「歌舞伎がみたいな」とポツリと言うのだった。たぶん、曾孫の祖母、すなわち私の娘が、東京から帰ってきては、歌舞伎の話をするのを聞いていたのだろう。
それで、演舞場の新作歌舞伎「なると」に一族総出で繰り出した。初めて見るのに怪談話ではどんなものかと思ったのである。全員が一緒の席には纏まらなかったので、初めて観る曾孫に花道のよく見える席を与えて、大きなお弁当を持たせた。
見終わって劇場を出ながら面白かったかを聞くと、ニコットしたとおもうと「メッチャ面白かった」と答えた。さらに「いままで見た中で一、二を争う面白さだった」と、その喜びようがさらに具体化された。
そのあと、続いたのが辛口批評で「でも思ったより中身が薄かったな」と宣うのだった。「だって、話の真ん中がすっぽり抜けていたもん」とつづいた。そうなんだと、「なると」の中身を知らない大人たちは頷くのみだった。