2013年1月 のアーカイブ

英国ロイヤル・バレエ団

2013年1月27日 日曜日

 英国ロイヤル・バレエ団の公演の収録画、あるいは中継が全国の映画館で上映されている。そのパンフレットを大事に仕舞っておいたのに気がついたときにはすでに「白鳥の湖」「マノン」「くるみ割り人形」は終わっていた。どれも2日間しか放映しないので、映画情報を見落としたようだ。この放映は全国の映画館で同時なので、見落とした演目を他の映画館で見るということが出来ないのだ。

 私が見たのは「ジゼル」2幕。次回は「ロミオとジュリエット」収録・2月20日である。中継と収録との差異はわからないが、3月の「不思議の国のアリス」は中継だという。収録の「ジゼル」でも観客も写し、拍手もリアルに入ってくる。映画館の中でも拍手している人がいた。例えばカーテンを片腕で開けるときの布のような形で男性バレリーナ―の腕に引き寄せられてゆく女性バレリーナのしなやかさ。思わず拍手を送りたくなる。ロイヤル・オペラハウスの内部もときどき映し出されて臨場感を満喫した。ただ、英国式なのかもしれないが、男性の衣装がもう少し優雅だったら、と思った。

2 月 20 日(水) 「ロミオとジュリエット」 全 3 幕
3 月 29 日(金) 「不思議の国のアリス」 全 3 幕
4 月 10 日(水) 「眠れる森の美女」プロローグ付き・全3 幕
5 月 22 日(水) 「ラ・フィーユ・マル・ガルデ」 全2 幕

以後、一カ月に一回づつの公演が放映されるようだ。

大雪

2013年1月14日 月曜日

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平成13年以来の大雪だという。朝から降りだして見ている間にあたりが雪景色になってしまった。こんなときに平林寺の寒林は特別な風景になっているだろうな―、と思うと家に落ち着いては居られなくなった。
丁度、今日は仕上げてしまおうと思った原稿もほぼ目途が付いた。

数日前、娘と一緒に正月休みの温泉に浸っているときに、蔵王の樹氷を見に来るように勧められた。そのときフード付きのコートでないと絶対駄目だと言われて用意したダウンコートもある。足もスノーブーツでかためた。

しかし、バス通りに出てみて驚いた。車はみんなのろのろ運転。バス亭に待つ人は居たが、この渋滞ぶりではいつバスがくるのか分からない。歩いて駅までいくことにしたが、ふかふかした雪を踏んでいくのは海辺の砂地を歩くよりも力が要る。そのうえ、ときどきチエーンも付けない車が立ち往生していた。仕方がないので、いつもの散歩道の黒目川の雪景色を写真に納めて引き返してきた。

『暁』2013年1月号  主宰・室生幸太郎

2013年1月13日 日曜日

▼現代俳句鑑賞▲   筆者 原尚子
  
人が人へ闇を作りて螢待つ      岩淵喜代子
              (俳句九月号「半夏生」より)

 闇に螢の飛んでいる、非常に美しくロマンチックで幻想的な情景であるが、この句はそんな様子ではない。私は考えて考えて、何となく作者の内面的な深い思考へたどりついたような気がする。人が人へと作る闇とは、人が人をいためたり、傷つけて作られてしまうことだと思う。人によって作られた闇が、かぼそい螢の光によって救われるというか、光明として人にやさしさを与える。それは傷つけた側にも、傷つけられた側にも同じことである。少し淋しいが人間と人間の関係の微妙な存在が感じられる。
 作者岩淵喜代子氏は第五句集『自雁』を上梓された。句集中の自選句に

  狼の闇の見えくる書庫の冷え
  十二使徒のあとに加はれ葱坊主

などがあり、言葉選びが感覚的で、知的な方だと想像できた。「半夏生」の十二句もていねいに的確に書かれた句が並んでおり、その姿勢に敬意を表したいと思った。

小川軽舟第三句集『呼鈴』 2012年12月  角川書店

2013年1月13日 日曜日

 この作者は第一句集を作った時にすでに俳句の方向を見定めていたのだろうと思う。第一句集「近所」・第二句集「手帖」、そして今回の「呼鈴」,この作者の句集名をたどるだけでも、作者の志向が浮かび上がってくる。

紫陽花や流離にとほき靴の艶
釘の嵩揺すつて減らす日永かな
セロテープ地図に光りし遍路かな
紅梅や雨戸一枚づつ送り
死ぬときは箸置くやうに草の花
ならやいのうすゆき踏める人出かな
末枯や鳥籠に敷く新聞紙
不知火や竹輪工場販売所

諧謔という言葉を思い出す。一句目の遥を想像しながら足元の靴の艶に行き着く。遍路を描くのにセロテープで繕われた地図というのも独特な意外性である。

『青垣』2013年1月号  主宰・大島雄作

2013年1月13日 日曜日

俳句の秀峰   筆者  藤井みち子

ガラス吹くたびに聳える夏木立    岩淵喜代子 「俳句」9月号

そんなことはあり得ないでしょうと思いつつも、心惹かれて放すことのできない句である。ガラス玉がしなやかに、かつぐいぐいと膨らんでいくとき、夏木立もまた目に見えて伸びていくと言う。
 ガラス吹くーー簡単そうに見えていても息の吹き加減はプロにとっても神経を使うところ、いわば、一連の作業のハイライトに違いない。明るい作業場の窓越しに見える緑の夏木立と、熱を扱う工房内の閉ざされた空気。ここは両者の間に呼応を感じている作者がいる。敢て(聳える)とまで言ったことで、読み手には夏木立の丈高い爽やかさが印象に残る。

アイパット

2013年1月12日 土曜日

 車での旅行だったので、いつもは持ち歩かないアイパットもバックに入れた。購入してから、石鼎に関する書籍の殆どをデーター化してアイパットに入れた。その資料を読むことが目的で購入したのだから、活用しているということになる。必要な頁を開くのにとても便利な検索機能がある。ただアイパットはもっともっといろいろ便利な機能がある筈だが、殆ど利用していない。

 朝8時ごろ家を出発して一気に下田まで車を走らせた。そこから宿泊先の箱根湯本までどこを通るのかイメージ出来ないで地図が欲しいなーと呟くと、「そんなときこそアイパットでしょ」と言われてそうだそうだとばかりに鞄の中から取り出した。GPS機能を使うと地図上に現在走っている場所が表示される。目的地を入力すれば道程、距離、所要時間が表示される。娘の持っているのはアイパットミニ。その重量が半分ぐらいになるので、一瞬いいなーと思ったが、私はあくまでブックスキャンした自分の書籍を読むのが目的なのでミニでは不便を感じるだろう。

 寄り道し過ぎて宿に入ったのが5時半を過ぎてしまった。乾杯は定番のシャンパンだった。私以外はそのあとすぐにビールに移りワインに移ったのに私はと言えばまだシャンパンが吞み終えていない。と言ってもそのシャンパンのグラスは小さなもので中身は二口ぐらいで飲み干せる量だったのである。それなのに直前に入った温泉のせいか、一口のシャンパンでもう真っ赤に出来上がってしまった。

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仕方がないから料理を堪能することに専念しようと思った。お造りの器となっていたのが三宝柑。ボーイさの説明によると「あうら橘」というホテルの名前にちなんで、この果物が選ばれているらしい。酸味が際立たないいい味である。こんなにおいしいものなら絞って飲みたいと言いだして一口くらい残っていたジャンパンへ四人分の三宝柑を絞りこんで貰った。これがいけなかった。飲み終えて間もなく胸の動悸がさらに激しくなって身を立てにしているのが辛くなってしまった。

 これから本番だというのに、次の蒸しものにも手をつけかねているうちにメインデッシュの洋皿が運ばれてきた。しかし、とても手がつけられない。それどころか、胸の中にモーターが唸っているような感覚が起こった。仕方がないので、グラスの氷をお絞りに包んで衝立の向うに横になっていた。幸い個室での食事だったので助かった。気分を取り戻してテーブルに戻ってみると宴はまだまだ続いていた。ワインの瓶が何本も並んでいった。わたしは暫く眠ってしまったようだ。

DSC_0388 (2) 途中の料理を撮りそこなってしまったが、最後のデザートをカメラに収めた。翌日の朝食の場でボーイさんに大丈夫ですか、と声を掛けられた。大事にならないでよかった。

あけましておめでとうございます

2013年1月1日 火曜日

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 大晦日恒例の紅白も見てから氏神さまへのお参りもすみました。いつもながら、この初詣の楽しみは星空を堪能することです。今年の夜空も澄んでいましたので、星がよく見えました。この星空を見ると今年も一年よい年のような気がしてきます。

 ところで今年の正月は娘一家が七草過ぎてからやってくるので、そこから正月の賑わいが始まり、箱根の温泉めぐりで締めることになりました。それで、静かな上にも静かな七草までを映画に費やすことにしました。調べると、早稲田松竹が1日から開演。成瀬巳喜男の「めし」「稲妻」から始まって、「ファスト」「ニーチェの馬」「エル・スール」「ミツバチのささやき」とライアップされていました。病みつきになって通いそうです。本年もよろしくお願いいたします。

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