毎年7月24日に行われる越谷の「虫送り」り。「虫送り」とは、稲を荒らす虫退治の願いが込められいて、老いも子供も総出で行う。埼玉県では唯一続けられている虫送り行事である。数日涼しい日が続いたあとの猛暑のぶり返し、しかも、蒸し暑い日であったが、それがいっそう虫送りの気分を盛り上げた。午後7時から市長さんの挨拶とともに、お神酒を頂いてそれぞれが藁束に火をつけて二キロの田圃路を練り歩く。最終地点に到着するころには、藁束も燃え尽きる頃になる。
2012年7月24日 のアーカイブ
虫送り
2012年7月24日 火曜日田中佐和子句集『小春』 2012年7月 本阿弥書店
2012年7月24日 火曜日「くるみ」の門下生。主宰の保坂リエ氏の序に「家族にこれ程愛情を寄せた句集も珍しいし、句集とは斯くあるべし、の思いが、句集名の『小春』を揺るがないものにさせている、とある。
八十路とは遠くて近し花は葉に
春雷に打たれしごとく夫逝けり
踏切は人の世のものつばくらめ
小さき指小さき蟻を追つている
ぬくもりて湯豆腐ゆらりと動き出す
確実な描写力によって、確かな生きざまを感じさせる句集。
山中西放第二句集『炎天は負うてゆくもの』 2012年7月
2012年7月24日 火曜日「キャベツ剝く」「裸足の子」「置くtびに」「花火待つ」「炭酸水」
以上のような目次の見出しを読むと極めて卑近な位置から俳句を詠んでいるのが想像される。頁を繰るとやはり当初の印象通りだった。
飛ぶまでの飛蝗うぃ待ちし車椅子
痴の母のふるさと桜吹雪くなり
七月の郵便局の置き眼鏡
伍藤暉之句集『PASISA』 2012年7月 ふらんす堂
2012年7月24日 火曜日PASISA 伍藤暉之句集
柚子匂ふ闇を乙女の頬と呼ぶ
不知火を一喝したる夜汽車かな
イブのおもちやアダムのおもちや隙間風
冬菫ジョン・レノンをまた見つけたよ
にはとりの蹴爪のけはい霞より
「PASISA」としたのも、映画「戦火のかなた」の原題。一句一句が輪郭を持ったことで成功している。
大隅徳保著『風と雨の歳時記』2012年7月 諷詠社
2012年7月24日 火曜日一書には俳人には魅力のある雨の名前や風の名前が詰っている。
例えば「洗車雨」などは現在は町を走る車に降る雨を想像してしまうかもしれない。しかし、実際は牽牛と織姫の二人が乗る牛車を濡らす雨だ。雨の名前の由来を読むのが楽しい。