2014年3月 のアーカイブ

松村昌弘第二句集『白川郷』  2014年3月  角川学芸出版

2014年3月19日 水曜日

かなかなの次の鳴く声じつと待つ
薄墨の花の散り際去り難し
花びらの散りゆく先は深き谷
大家族なごみし炉火を今も焚く

「天弓」主宰の第二句集は、そのタイトルが表わすように、白川郷は歩きなれている土地なのではないだろうか。あえて、白川郷の特長である合掌造りを、ことに詠んでいるわけではないが、清浄な空気が風土を蘇らせる句が随所にある。ほとんどの頁に植物の句があることも風土の影響なのだろう。

長嶺千晶評論『今も沖には未来あり』 2013年  本阿弥書店

2014年3月18日 火曜日

昨年出版されたもので、以前書名だけはこの欄で受贈図書一覧の形で紹介しておいた。この一書の大方は「ににん」に発表してたものだが、季刊発行の雑誌の部分的にで読んでいたのでは、希薄のままの印象で終わってしまう。それが、こうしてまとめられたことで完成するものだということをこの一書で改めて感じた。

『今も沖には未来あり』はタイトルの示すとおり、草田男の第一句集「長子」をたどりながら、俳人草田男を辿る根気のいる仕事。その中で、草田男批判を加えながらの筆致が、むしろ内容を濃くしているような気がする。後半へゆくほど文章の歯切れがよくなるのは、たぶん句集「長子」が次第に体に浸透してきたことで、文章が自在に走り出していたのだろう。(2014年度の評論新人賞受賞者)

印刷所に入れる

2014年3月5日 水曜日

ににん原稿の紙焼きも済ませて、頁確認をしてデーターはメールで送った。メールは一瞬で広島まで着くが、紙焼きは郵送で明日の到着だろう。今頃私のレターパックもどこかの車の中に積み込まれて、東海道を移動しているのかもしれない。あとは再校正のゲラの来るのを待つばかり。明日は孫、と言っても成人してる孫が久しぶりに我が家にやってくる。

夕方、今週はもう特に予定はないはずだとカレンダーを確認していたらカレンダーがまだ二月だった。気が付かなかったのは曜日と日付けが二月と三月は全く同じだったからだ。それで慌てて三月のカレンダーにすると、なんとなんと昨日は俳人協会の総会だった。昼間はカルチャー教室があるので夜だけの出席の予定だった。全く意識の中から抜けていた。過去には戻れない!!!

ににん54号初校

2014年3月4日 火曜日

 二月は春の大雪でお祭り騒ぎだったが、同時にににん編集期間が重なってことに忙しかった。

「ににん」の印刷所からの校正は,一回しか行わない。要するに、私のパソコン内のデーターで何回も本人校正も本人以外の校正も、あるのでほとんど完全原稿になる。そのうえ、印刷屋さんも極めて正確にデーター通りに、否、それ以上に丁寧に確認してくれる。ともすると、こちらで間違って記入した目次の頁やタイトルをしっかり訂正しくれるのでほんとうに助かっている。そのににんも初校が終了した。

頼まれた原稿も納入して、あとは自著「石鼎の憧憬」の初校が済めば一息つくのかなーと思っていたが、同人二人が同時に句集を出す。その選句が進行中である。そんな中、携帯に「南イタリアに三月末に行かない?」というメールが入った。三月末には、すでにお花見の一泊旅行が決まっている。

そのお花見をキャンセルしても、「ににん」の出来上がってくる頃に長旅というのも無理だー。

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