2011年4月24日 のアーカイブ

『吉野』2011年4月号・主宰野田禎男

2011年4月24日 日曜日

結社誌紹介  筆者 野田禎男

◎「ににん」 平成二十三年冬号岩淵喜代子代表
 
 創刊十周年記念号である。ユニークな同人誌として注目を浴びてきた「ににん」も、十周年を迎えた。心よりお慶び申し上げます。特徴の一つとして「物語を読む」があり、今回は、部外寄稿者に、岸本尚毅(千軒岳)、斎藤慎爾(田園に死す)、筑紫磐井(プロレゴメナ)、山木忠栄(桜の森の満開の下)があり、「ににん」を読んでに、中上哲夫、中西夕紀、行方克己が寄稿している。行方克己は、「ににん」の特徴について、「なるほど確かに興味深いのであるが、ここに詠まれた一句一句がはたして独自性を発揮するであろうか、という疑問がどうしても残る。果たしてここからオリジナリティーが創出できるかどうか」と述べているが、自然を見るつもりで、物語を読んでも良いように思われる。会員の皆さんは、「古事記」から「星の皇子さま」まで、広範囲の作品を取り上げている。
 ちなみに岩淵代表は「タイムスリップコンビナート」を詠んでいる。
 
  みな模倣模倣と田螺鳴きにけり       岩淵喜代子
  かはほりのうねうね使ふ夜空かな
  三角は涼しき鶴の折りはじめ

  一月号の「ににん集」の共通テーマは「月」であるが、この点についても行方克己は「うっかりすると座興に終わってしまう恐れなきにしもあらずだが」と問題提起している。各人が自由に詠む「さざん集」もあるので、これぞ「ににん」の特徴と思っている。ますますのご発展をお祈り申し上げます。

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