現代俳句鑑賞
執筆 蟇目両雨
初午や刃物を研げば空映り 岩淵喜代子
「俳句四季」二〇一六年二月号
初午で特に刃物を使う光景は思い浮かばないが、とにかく刃物を研いだら空が映るほどであったと初午の頃の乾燥した空気や寒さ感が出ていると思った。初午に狐、王子焼、凧などを組み合わせても効果がないことを知り抜いている作者の冒険の句と思った。
現代俳句鑑賞
執筆 蟇目両雨
初午や刃物を研げば空映り 岩淵喜代子
「俳句四季」二〇一六年二月号
初午で特に刃物を使う光景は思い浮かばないが、とにかく刃物を研いだら空が映るほどであったと初午の頃の乾燥した空気や寒さ感が出ていると思った。初午に狐、王子焼、凧などを組み合わせても効果がないことを知り抜いている作者の冒険の句と思った。
俳誌探訪 筆者 林 ゆみ
「ににん」 冬号 通巻六一号
発行人/岩淵喜代子 発行所/埼玉県朝霞市
季刊。メッセージ「書く場があることも力である」
冬号は創刊十五周年記念特集号。記念企画「俳句と詩」の
構成で、一人二頁紙面を取り、俳句は十一句。
三角は涼しき鶴の折りはじめ 岩淵喜代子代表
逢ひたくて螢袋に灯をともす
緑陰を大きな部屋として使ふ
万の目の笑顔に出合ふ花の下 及川希子
ポケツトに椿の闇を持ち歩く 尾崎淳子
鳩うかぶ水一枚の夕べかな 木津直人
祝祭のやうに降り積むえごの花 武井伸子
会員作品は「ににん集」「さざん集」の二集。
「ににん集」…兼題「引力」
鶴わたる記憶も引力にたわむ 尾崎淳子
引力はともだち木の実草の実よ 川村研治
引力の雫と思ふ黒葡萄 浜田はるみ
引力を斜めにそらす鰯雲 高橋寛治
「秀句燦燦」川村研二、浜田はるみ氏が鑑賞執筆。そのほか評論多々。にんんの発展を祈ってやまない。
HTML convert time: 0.178 sec. Powered by WordPress ME