2017年8月25日 のアーカイブ

春雷の次を待つごと立ち尽くす   岩淵喜代子

2017年8月25日 金曜日

「春嶺」8月号  現代俳句瞥見   筆者 縣 恒則

「春雷」は夏の雷と異なり、一つ二つで鳴りやむ事が多い。作者は、ゴロゴロと鳴った春雷を耳にし、次の雷鳴を待ってたちどまってしまったというのである。通常なら、次の雷は避けたいものだが、俳人の春雷への関心や好奇心が受け止められて興味深い。

直会の取りはづしたる春障子    榎本とし

2017年8月25日 金曜日

神酒や神饌が供えられて、家の中ではあるがいつもとは違う世界がくりひろげられている。この句は春障子が季語ではあるが、その肝心な障子はみんな取り外されて、宴の隅に重ねられているのだろう。作者は榎本好宏氏の母堂である。

榎本とし句集『筍飯』  2017年    航出版

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