「春嶺」8月号 現代俳句瞥見 筆者 縣 恒則
「春雷」は夏の雷と異なり、一つ二つで鳴りやむ事が多い。作者は、ゴロゴロと鳴った春雷を耳にし、次の雷鳴を待ってたちどまってしまったというのである。通常なら、次の雷は避けたいものだが、俳人の春雷への関心や好奇心が受け止められて興味深い。
「春嶺」8月号 現代俳句瞥見 筆者 縣 恒則
「春雷」は夏の雷と異なり、一つ二つで鳴りやむ事が多い。作者は、ゴロゴロと鳴った春雷を耳にし、次の雷鳴を待ってたちどまってしまったというのである。通常なら、次の雷は避けたいものだが、俳人の春雷への関心や好奇心が受け止められて興味深い。
神酒や神饌が供えられて、家の中ではあるがいつもとは違う世界がくりひろげられている。この句は春障子が季語ではあるが、その肝心な障子はみんな取り外されて、宴の隅に重ねられているのだろう。作者は榎本好宏氏の母堂である。
榎本とし句集『筍飯』 2017年 航出版
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