2010年9月14日 のアーカイブ

碧悟桐についての座談会終了

2010年9月14日 火曜日

一年がかりで碧悟桐を読んで、座談会を開く予定を立てていた。今回は正津さんを囲む小説を読む会のメンバー。この会はもう10年続いている。毎月二回の会を持ち、つぎつぎ小説を読んでいくのは凄いことだ。資料を集めてくる人、会の終わりの纏めをする人たちなど、おのずと役割も出来ていて最後は居酒屋で終電に近い帰宅となる。

そんなわけで初めから3時間飲み放題の居酒屋での座談会となった。碧悟桐には山頭火や放哉のような悲壮感、孤独感がない。それは各地を歩くことが放浪ではなく旅であり仕事も兼ねていたこともあるだろう。しかし、だらだらと読みづらい。読むという意識をもって入っていかないと取り組めない。

このへんも、虚子と碧悟桐の違い、韻文と散文の違いである。韻文という形式はたぶんその韻律が心に浸透しやすい形式なのだ。日ごろ詩を書いている人にとっては一行で完結する詩形として魅力を発揮するのだろう。形式にとらわれるないでいいのだとする意見も出る。しかし、俳句という軸足があってこそ形式論が出るのであって、この俳句形式を無視する日は来ないだろう。

座談会でのテーマはいくつも出た。子規が生きていたら碧悟桐と虚子はどんな関係になっていたか。その作品もどんな方向へ進むことになったか。碧悟桐は自身の作品の変化をどう受け止めていたのかなどなど。なかなか内容の濃いものになったと思う。

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