ににん10周年特集号

「ににん」41号の記念号の編集はこれまでもやもやとしていたページレイアウトを解消しするために、プロの編集者にお願いした。とはいっても、私の仕事が減るわけではない。原稿をまとめ、こない原稿の催促などなかなか捗らない。

今回一番の難門は表紙絵である。「ににん」の場合雑誌発行費を抑えるために最初から色紙を選び、そこにペン画風のモノトーンの絵を置いていた。それが結構華やかさも出して気に入っていた。ただそのペン画が思うように手に入らないのが悩みであった。しかも、途中からその気に入っていた色紙の会社がなくなってしまったのである。

それで、色を掛けながら同じ様式を踏襲してきていたが、10年特集号は創刊号の表紙を使おうかなと思っていた。その表紙を使うことが、「ににん」の表紙は街の風景のペン画にするという図式を決定させたからである。そんな矢先に、その創刊号の表紙絵を描いたW君に東京の画廊で出会ったのだ。8年ぶりくらいになる。

「新たに書きましょうか」と言ってくれた。やはり、モノトーンで色紙に置く方法を踏襲していけると思った。だがそのとき「裏表紙へまわるように書いてもいいのでは」と言ったので、それもいいかなーと期待していた。だが、どうもモノトーンの絵は全体を覆ってしまっては表紙に黒い網をかけたような重さを出してしまって期待外れになった。

印刷所でいろいろ試行を繰り返して貰ったが、その網目のような重さは抜けられない。結局今日は別の絵で見本を作りなおして貰うことを印刷所に依頼した。運よくW君の別の絵が手元にあったのだ。それも創刊号の絵と同様に、美大の大学院生時代のフランスからの絵ハガキのつもりで送られてきたものだ。

線描の風景に水彩絵の具で淡く色が掛けられているもの。今回は白い紙に置いてその色彩を生かそうと思う。W君にお詫びと了解を得なければ・・・」

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