芋虫に手があり一心不乱なり   岩淵喜代子

『饗宴』3月号    現代俳句の窓
筆者・中村克子

芋虫は蝶や蛾などの燐翅目の昆虫の幼虫類全般を指していう。キャベツなどを食い荒らす青虫も芋虫の一種だという。我が家の無農薬菜園にも芋虫がのさばている。ことに青虫が多く、毎日が青虫との闘いである。

芋虫に足が3対6本あるとは言われているが、手があることは知らなかった。イモの葉やキャベツなどを食い荒らす害虫も、自分の命を守るために一生懸命である。”一心不乱なり”にどこか憎めない面白さがある。
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『燎』2月号   現代俳句展望
筆者・蔵多得三郎

「俳句」12月号「特別作品21句 子規忌」より
掲句、何だか自分のことを言われているような気がする。よく見ると芋虫は芋虫なりに一生懸命に手足を動かして這っている姿があまりにも一心不乱でつい笑ってしまうのだが、よく考えてみるとひょっとしてこれは自分自身の姿そのものではないかと思えてくる。「一心不乱なり」の措辞に生真面目な可笑しさがある。

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