水筒のからつぽ背高泡立草   大曾根育代

「水筒のからつぽ」というフレーズに「背高泡立草」をぶつけた取り合わせの一句。背高泡立草の明るさが水筒の空っぽの語感を生かし、水筒の空っぽという語感の無心さが、背高泡立草の軽やかな明るい世界を繰り広げている。

「大曾根育代句集『冬至星』 2016年  本阿弥書店」より。

万緑の端ひつぱつて卓布とす
神苑の霧の中より異邦人
着細りの尼僧の急ぐ夏木立

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