初蝶を追ひかけらるるところまで
まだそこにゐる猫の仔の気にかかる
足並の揃つてをりし浴衣かな
焼薯の屋台と歩調合うてをり
靴音のうしろの枯れて行きにけり
向うにもこちらにも声青簾
ここには特別な風景があるわけではない。表現が特別なのである。日常の風景を作者の視座というものを確実に築いた描写なのである。
初蝶を追ひかけらるるところまで
まだそこにゐる猫の仔の気にかかる
足並の揃つてをりし浴衣かな
焼薯の屋台と歩調合うてをり
靴音のうしろの枯れて行きにけり
向うにもこちらにも声青簾
ここには特別な風景があるわけではない。表現が特別なのである。日常の風景を作者の視座というものを確実に築いた描写なのである。
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