行方克己句集『地球ひとつぶ』2011年 ふらんす堂刊

  聖戦(ジハード)に赴かざるは日向ぼこ
  手毬唄路地のでこぼこもて弾み
  にんげんに舌あり歯あり朧なり
  飛べるなり蝶々といふ二つ折り
  お遍路に出でむと思ふ昼寝覚
  緑陰のここに座れば風の道
  短夜のひとりは男ひとりは女

生涯の午後の日もだいぶ傾いてきたようだ。あるいはすでに夜に入っているかもしれない。という後書きを書いてご人生を意識している。そうした意識は俳句の軸足をを地面に置く意識でもある。それが作品に現われている。

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