小原琢葉第八句集『不動』 2010年11月  角川学芸出版

  老ひとり風となるまで耕せる
  婆さまの言葉のわかる葉抜鶏
  ここからは?となる樹木葬
  春の駒海の高さを歩むなり
  小屋の鶏一日放して垣手入
  老の身に次の日ありて天高し

大正10年生れ、第七句集『平心』は詩歌文学賞を受賞している。透徹した詠みぶりは老いの覚悟の裏打ちにもよるだろう。一句目の「風となるまで」には生涯の象徴が感じられる。

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