倉橋羊村第五句集『幻華』 2011年1月  角川書店

倉橋氏には水原秋櫻子や虚子、道元の著書が多数あるが、中でも「道元」はライフワークになっている。『幻華』はその倉橋羊村らしい句集名である。

……本句集の対象5年間に、同門の身近な先輩藤田湘子、能村登四郎、有働亨、林翔が亡くなった……。とあるが、『幻華』はそれらの人達を象徴する句集名のような気がする。それが、句集の随所に現れる。

   風出でて月光ゆらぐ花辛夷
   美しく果てむと炭火瞋るなり
   落栗や羅漢刻みて石五百
   冬鏡まぐれ光りの長寿眉
   木枯しのあとの月明大欅
   僧体は又の世とせむ竹酔日
   控へ目や昭和一桁白絣
   瞑れば道元の冬青空があり

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