同人誌とは

同人誌というのは、現在の俳人協会で存在を認められない会である。認められない、というのは俳人協会に入るには「結社の主宰の推薦」というのが入会の条件なのである。そんなことがどこかに条約として書いてあるのだろう。

このことは以前にも書いたことだが、私個人としては協会員であるからとりあえずは文句をいう筋合いはないのだが、なにか腑に落ちない規約のような気がする。この問題は協会員になっている人たちが考えてくれなくては話は先へ進まないのである。なにしろ協会員でない人には発言する場所もないわけだから。

まーそれはひとまず置くことにしよう。一人で旗を振るほどの体力も気力もないからである。今日パソコンに向かったのは、同人誌の志向である。十周年の記念号には、とりあえず試みを優先しながら進むという方向付けで挨拶を書いておいたが、個人的には他にもいろいろやりたいことはある。

私は本は見かけにも拘るたちのである。手に取った時に楽しいような、温かいような、優しいような等という情感を感じさせたいと思う。勿論中身は同人のそれまでの成果の発表の場に過ぎないのでは、雑誌、ことに同人誌としての志に欠けた雑誌ということになる。

今、その同人誌としての機能を一番発揮しているのは坪内稔典さんの「船団」ではないかと思う。各号でテーマを集結させた特集がある。これこそ、同人誌(志を同じくする人の集団)でnある。「ににん」の場合、今回は「物語を詠む」に集結させたことと、四十二号に収録する「河東碧悟桐」を語る座談会が同人誌らしい活動になったかと思う。

座談会は「原石鼎を語る」として初めて企画したが、それは外側の有識者による座談会だった。今回河東碧悟桐では内部の人で行ったので、何回も集まって、仕切り直しをしながら勉強をし直しては望んだので面白い発言もいっぱい飛び出した。ここにもし外側の知名人を呼んでしまったら、結果が悪くても仕切り直しが出来なくなる。

この仕切り直しを繰り返すことこそが、同人誌の同人たる所以になる。

コメント / トラックバック2件

  1. sugiyama より:

    時々お邪魔しています。
    坪内稔「展」さん、ではなく、坪内稔典さん、ですね。

    修正後、私のコメントは削除しても構いません。

  2. ご指摘ありがとうございました。書き込むところがありませんでしたが、ぶろぐも覗かせていただきました。俳句を存分に楽しんでください。

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