赤坂恒子句集『トロンブ ・ルイユ』 2013年10月 ふらんす堂

跋文 坪内稔展

春風に押されてみんな古墳まで
ふららこや物言ふ時は息吸うて
まなうらに降る淡雪の影法師
晩夏光砂におしりの跡ふたつ
末席にゐて入道雲を見てをりぬ
秋色の海よりほろと生まれたの
魚の首ざつくり落とす星月夜
亀鳴くと思へばありし後生かな

一句目の古墳がいい。二句目の自然の中への埋没感。三句めの象徴性。多彩な作家だとおもった。

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