秘密保護法案

国会図書館へ行くために地下鉄から地上へ出ると、デモ隊の怒声が響いていた。昨日の国会では「秘密保護法」案の強行採決が行われようとしていたのである。3時ごろ図書館に入り5時ごろふたたび外へでると往きには秘密保護法案反対だったが、帰りは強行採決反対に変わっていた。もうあたりは暗くなっていたが、人は増えていた。今朝改めてニュースを見ると、暴力で法案を勝ち取ろうとする図式がはっきり見える。この時の議長と総理大臣をしっかり覚えておこう。

こんな日に映画『ハンナ・アーレント』を観るのも奇遇である。この映画は人気が高くて二度ほど立ち寄ったことがあるが入れなかった。昨日は永田町へ行く前に岩波ホールへよって、19時からのチケットを買っておいたのである。座席は満員になった。ハンナ・アーレントは実在の哲学者、思想家。主に政治哲学、政治思想の分野で活躍した人物。

そのハンナがナチスの残党のひとりアドルフ・アイヒマンの裁判記事を書くために傍聴する。その記事、すなわちハンナの思考は、「悪の陳腐さ」という言葉によって、ナチスの戦犯アイヒマンへを冷酷非情な怪物ではなく、上官の命令を黙々と遂行する凡庸な官吏に過ぎなかった、という記事になり社会から怒りを買う。もちろんアドルフ・アイヒマンは死刑になるのだが、ユダヤの人たちの怒りは続く。それは、この裁判の中で、一部ユダヤ人指導層がナチスに協力したとという事実を指摘したためである。

まさに、現在の国会のようだ。はたしてひとりひとりが、この秘密保護法案への論理を言えるのだろうか。国会では力と怒声のなかで、まさにハンナ・アーレントの言う上官の命令を黙々と遂行する凡庸な官吏の群れに過ぎない「悪の陳腐」が行われたのではないだろうか。本来、なぜそんなに強行に採決しなければならないのかわからない。もっと時間をかけなければいけない。

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