円覚寺吟行

句会の他に定例の吟行もいくつか参加している。基本的には私の俳句工房だからいちばん大切な場である。今日はその中の仲間の数でいえば一番多いメンバーがいる会の吟行日。その仲間との年月ももう6、7年、いやもっと経っただろうか。人数が多くても、みんながいつも出席ではないので、平均すれ10人くらいだろうか。しかし、今日は集まったメンバーは5人だった。結社の主宰やら、編集やらに関わっている人もいたりして、みんな忙しい人たちだから、こんなこともあるのだ。実際わたしも4月も5月も欠席だった。吟行のいいところは何人でも可能なことだ。何人でも結局は個々の人が自分のために集まっているのだし、人数が少ないと俳句を作るのに支障をきたすなどということもないからだ。交替制の幹事が吟行場所と句会場を確保していればいいのである。長く解体しないで続く理由もこのラフなスタイルにあるだろう。

北鎌倉の円覚寺は久しぶりだった。雨催いだったが、それが涼しさを呼び、どこを歩いてもしっとりとした気持ちのいい空気があった。漱石の「門」は円覚寺の山門らしいが、そこに結界の暗さを感じているのがいかにも漱石らしい。鐘楼のあるお茶屋さんの真正面から富士山が見えることを今日初めて知った。影絵ののような輪郭がしっかり見えていた。境内の中の戻り道で名前を呼ばれて気がつくとやはり仲間で吟行にきている数人の人に出会った。みんなこの紫陽花の時期には同じところを目指すのだろうか。紫陽花寺には寄らなかったが、このごろの明月院の混み様、というより鎌倉全体の賑わいは、いつもお祭りみたいである。

「ににん」51号の再校も印刷所に入ったので、明日から発送の準備に入らなければ。

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