昨日、清水哲男さんから「nZouXの3月3日号に、8句お寄せ願えませんか。」というメールを頂いたので、今日の氷室椿庭園吟行はいつもよりずっと意気込みながら家を出た。椿で詠もうと思ったからだ。出掛ける時に庭を見たら我家の椿は満開になっていた。それを見たとたんに「今日も椿の咲いてをり」というフレーズが口に上った。なんだか気に入ったフレーズで、茅ヶ崎までいく道中で繰り返していた。
ところが現場に行ってみると椿は殆ど開花していなかったのである。赤い山茶花の外には花らしいものは殆どなく、一本ごとに名付けられている椿の名前を読むしかなかった。開花にはまだ一カ月くらいかかりそうだ。それでも、句友たちのほとんどが咲いている椿を詠んでいた。私は今朝から気になっている「今日も椿が咲いてをり」に拘っていた。このフレーズも以前「螢袋に灯をともす」を完成させるために使ったエネルギーが必要なのだろう。
昨日頂いたメールは「寒いですね」で始まっていたが、今日は暖かい日であった。句会のあと再び歩いた茅ヶ崎海岸は夕日が消える寸前だった。
予想どおり、夕べの浜辺の写真がアップされていて、あのグラデュエーションの美しさと穏やかな湘南の海をもう一度楽しみました。椿には必ず会えるけれど、あの空と海はあれっきりかもしれません。
吟行の良さは、句にならなくても心の中に映像が残っていくことかもしれないと思いました。でもそれって吟行とは言えないかしら。
ちょっと暗かったですね。やはり携帯の限界かも。
あの海の色は撮れませんでした。
あの日だけ暖かな日だったのです。
今日は木枯しみたいに冷たい風でした。