刺激的な三冊

IMG_0001
『アニメ!  リアル VS. ドリーム (岩波ジュニア新書)』を、自ら書店の棚から手にとることはなかっただろう。一書は仲間の息子さんが関わっている本だということで頂いたのである。これまで、アニメと漫画の境も意識したことが無かった。それはスポーツ音痴の私が、サッカーとラグビーとバスケットが同じに見えてしまうようなものなのである。しかし、この本によって俄然アニメ通になったような気分にさせられた。アニメの変遷とお茶の間の変遷を重ねて語られていることろはことに面白かった。多分、日常の延長線上だからだろう。
台詞が先に出来上って、それからアニメ制作をするなんていうことがあるらしい。すべては、「マッドハウス」という会社の社長とそのスタッフ武井風太氏との対談形式になっている。
ところで、カバーにその「マッドハウスツアー」の企画があり、その応募券が帯の端っこにあったが、貰った本でも資格ありなのだろうか。

kusyu
金原まさ子第四句集『カルナヴァル』
帯に「102歳の悪徳と愉悦」とある。
想像の振幅、という言葉を使うと作者はきっと否定するだろう。
これがリアルタイムのわが風景なのだと。どこを切り取っても刺激的であるが、あえて作者の風景を抽出してみた。

雑魚寝して牡丹の芽を想いおる
ひな寿司の具に初蝶がまぜてある
我肉を食べ放題や神の留守
前へ向いて後ろへあるく海鼠かな
                  蟇またぐときごうごうと耳鳴りが
                  鳩を炒めて苺炒めて女正月
                  弟を秋の螢と錯覚す

黒田夏子著『abさんご』  第148回下半期芥川賞受賞作

作者のコメントが「生きているうちに見つけてくださいましてありがとうございました」とあるように、1937年生れの作家である。
しかもその文章が横書き。だからと言ってカタカナが多いわけでもない。
きわめて古典的である文体の匂いは『死者の書』を思い出し、
物語としては、森敦の『われ逝くもののごとく』を思い出させた。

コメント / トラックバック2件

  1. 武井伸子 より:

    「刺激的な三冊」で、『アニメ!リアル VS ドリーム』をご紹介いただき、ありがとうございました。
    俳句の書物というわけではないのに、ご覧いただきましたこと、感謝です。
    マッドハウスツアーの応募、お時間がおありでしたら、ぜひと申しておりました。

  2. いやー、ほんとうに面白かったですよ。なにしろ会話の運びが、ものすごく明確で。

コメントをどうぞ

トップページ

ににんブログメニュー

HTML convert time: 0.772 sec. Powered by WordPress ME