現代俳句文庫――70・藤本美和子句集 2012年 ふらんす堂

棕櫚剥ぎのはかどつてゐる埃かな
陽炎に入つてゐたる子供かな
瞬いてをりしところが芹の水
日の丸の上がつてゐたる冬支度
羽子つきのうしろが空いてゐたりけり
三枚に魚をおろせる野分かな
風呂敷に四角がありて桐一葉

現在『泉』副主宰。1950年生ということはこれから円熟をさらに見せてくれる作家なのであろう。しかし、句集ははじめから寂びを感じる作風で、これが泉風というのかもしれない。

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