『春耕』・主宰・棚山波朗 創刊45周年記念号 10月号

鑑賞「現代の俳句」    筆者  蟇目良雨

  地獄とは柘榴の中のやうなもの 岩淵喜代子   「俳句」9月号

 天国と地獄、地獄と極楽など表現は違うにせよ洋の東西を問わず人の心の中に地獄はあるようだ。心の中と言ったのは誰も見たことが無いからである。想像でも地獄という概念を考え出した人間は罪深いと思う。人も草本鳥獣と同にとする考えからスタートすれば生と死も何の疑問を持つことなく受け入れ、天災人災を受けたとしても天国やら地獄やらを考えなくても済むはず。地獄もあるぞと脅して天国や極楽という飴玉を見せ付けているのだと思う。
 さて揚句であるが裂けた柘榴の中を見ると確かに地獄のようにも見える。地獄はそんなものじゃないという声も聞えてきそうだが、その人はその見える形を提示すればいい。私には印象鮮明な句に思えた。

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