桑の実やむくむく育つ山の雲  黛 執

むくむくが眼目だろう。雲のむくむくと育っている遠景がいつか眼前の桑の実の形状に繋がって夏のさかりの真昼を描いている。(烏瓜ぶらりと山の晴れわたる)(沖くらし暗しと猛るどんどの火)など、村の風景が随所に詠まれている。この一冊の中に『春の村』が
詰まっているという感じがする。(黛執第七句集『春の村』  2016年  角川書店より)

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