7月の水のかたまりだろうカバ    坪内稔典

カバより大きな動物はたくさんいるのだが、なぜか、この世のカバの大きさには無駄を感じるのである。なぜか、象の大きさは納得できるのにカバの大きさに納得できない。

それほど大きく感じるということでもあるのだが、やはり形状のためかもしれない。
水の塊、と言われるとなるほどと頷いてしまう。だぶだぶとしたその体が自在に変化するような気がする。

『坪内稔典100句』 2016年  創風社出版

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