己が音纏うて小さき滝のあり   小山徳夫

(己が音)を纏うというのは、大きな滝のようには辺りに音を響かせることもなく、ひっそりと流れている滝なのだろう。こんなところにも滝があったと、近寄ってみれば、微かに滝の流れから発している音も聞こえた。
作者にとって音は滝の命のようにも感じられたのではないだろうか。

小山徳夫第三句集『春港』 2016年  本阿弥書店

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