老人に成り切れぬまま敬老日   大高霧海

広辞苑での老人の項目には、――年とった人。年より、という簡単な言葉しかない。世界大百科事典 第2版の解説ではーー老人になるということは,単なる生物学的事象というより社会的・文化的事象である。――とあり、デジタル大辞泉では老人福祉法でも、老人の定義はないが、具体的な施策対象は65歳以上を原則としている。――とある。

誰もが昨日の続きで今日を生きているのだが、その何処で老人という言葉を肯うかは個々の問題かもしれない。毎年巡ってくる敬老日を面映ゆいおもいで受け止めている作者がいる。他に(鯉幟宙(そら)に水あるごとくあり)(早苗田の畔にぽつんと大薬缶)大高霧海句集『菜の花の沖』2015年 文学の森    (岩淵喜代子)

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