関根誠子第二句集『浮力』 2011年 文学の森刊

1947年生れ「寒雷」「炎環」「つうの会」「や」 所属
                        栞・石 寒太  池田澄子

描いているのは日常些事であるが飽きさせない句集である。拾えば切りもなく現われるが、生きている実感を形作っている。

日に三度ご飯いただく梅の花
料峭のおほきなドアに辿り着く
天国を歩く練習尾瀬青原
ときどきは眉も使ひて年用意
赤いさざんかしろいさざんか先生来
鎌倉の白菜の値も見て帰る
太郎を眠らせ産業廃棄物処理場に雪
道は道に出会ひて別れ花の雨
おほいなる花野あらはる棺の中
雲の峰掃除ロボット掃除中

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