草原に雨の匂ひや蛇の衣   逆井花鏡

蛇の衣とは脱皮して残していった蛇の皮なのだが、時に梢などに風に揺れていることがある。どこで出会っても、蛇というだけで不気味さが先立ってしまう。しかし、草原という果てしない背景にしたことで、蛇のぬけがらが淡々と透明感が生まれてくる。生き物の儚さが漂ってくるからだろう。   「句集『万華鏡』2017年     雙峰書房」より

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