我にも哭けと総立ちの曼珠沙華   川口 襄

曼殊沙華の地上から噴き出たような茎の立ち上がりの印象がことばに置き換えられたんの。言われてみれば、あの赤さは慟哭のそれだ。比喩ではあるが、ときにわれわれは、おもいっきり大声を張り上げて、泣いてみたり、怒ってみたいものである。

註現代俳句シリーズ12期19・句集『川口 襄集』2017年 俳人協会
花野ゆく師とともがらと浮雲と
蒼空を砕氷船の戻り来る

 

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