天と地を洗ひてよりの梯子乘り  藤木倶子

地を洗うという表現は詠まれているが、掲句は天も洗ったのである。作者の住んでいるのが青森県八戸であることを知れば、星のよく見えるのが想像できる。その実感を天と地を洗うという措辞によって体感覚で納得するのである。句集中には青森県八戸という風土がびっしり収まっている。

「藤木倶子第十句集『星辰』 2016年  文学の森」より。他に(昼月へ冬たんぽぽの絮吹けり)(雪の中子が湧き出でてえぶり摺る)(外に出でて雀と御慶交しけり)など。

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