日食の近づいてゐる夏座敷    宇野恭子

日食とは、太陽が月によって覆われる現象である。現代ではその理由もはっきりしているので不思議がることもないのだが、それでもひと時は天体のただならぬ気配に気おされるような気持ちで、元の太陽の大きさになるのを待っている。

座語に置いた夏座敷は、日食の行われている間の時間の推移を捉えるための器である。(「宇野恭子第一句集『樹の花』 2016年 ふらんす堂」より。他に(冬日向おなじところに鶏もゐて)(炉話のときをり風を見てゐたる)(数珠なりに昏れてゆくなり冬の鹿)

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