大空の端は使はず揚雲雀  岩淵喜代子

『笹』5月号  主宰。伊藤敬子
現代俳句月評  筆者・赤木和代

(「ににん」冬号「三角は涼しき鶴の折りはじめ』より)春の陽気を感じる頃、田圃の辺りを散策すると忙しそうに上空に囀っている雲雀をよく見かける。

大空は、まるで自分のものかと思っているかのように騒がしい。上五中七の「大空の端は使はず」というところに納得してしまう。

かと言って大空に端があったのかなと思いなおす自分に気づき笑ってしまう。「は」がこの句のアクセントになってしまう。

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