平林寺

我家から一番手近な吟行地である平林寺。気がついたら今年は一回も行っていなかった。本当は、平林寺の後の雑木林の芽吹いたばかりの頃に行きたかったのだが、うかうかと月日をやり過ごしてしまって、気がついたら夏になっていた。

夏になると、鬱蒼とする雑木林は蚊も多いし、毛虫も墜ちて来そうで、とても、裏まで回れなくなる。山門をくぐって、仏殿に突き当たる。その脇を回って仏殿の後ろの中門を潜って本堂へ行き着いた。

そこにたどりつくまで、ずっと小銭入れを探していた。入り口で貰ったお釣りを入れたところまで覚えている。そのあと賽銭のために小銭入れに意識を寄せたのは、山門を潜るあたりからだから5分と経っていないのである。結局、参詣するときにも小銭入れは見つからなかった。きっと受付当りに落としたのだろう。

それから、半僧坊や鐘楼や庫裡の辺りをうろうろしたが、後ろの野火止塚や業平塚まで行く勇気がなかった。本堂への石疊を人の気配察した蜥蜴が2,3匹走り去っていったからだ。庫裡へ回る途中でも木立から垂れている青虫が空中でもやもやと動いているのにも出会った。

受付の人は、私が小銭入れから払おうとして、足りなくて改めて千円札でお釣りを受け取ったのを覚えていたが、届けられてはいないという。私の後に入ったのは4,5人なんだけどーと思った。

でもでも、何だか天狗が盗んだのではないかと思った。なぜって全く落した感覚がないのだ。何だか貯めこんでしまった5円玉1円玉が嵩張っていて、落としたら音がしそうな存在感を持ったがま口なのだ。

「あったらお知らせしましょうか」と言ってくれたが、もしかしたら、どこかまだ探していないポケットに隠れてゐそうな気がして、「いいです」と言ってしまった。

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