『鬣』について

俳誌『鬣』は知る人ぞ知る「知」の集団である。毎号の文章が俳誌というよりも文芸誌と呼べる香りの高い内容で毎回読みふけっている。最新号は54号、2月に発刊されたもの。そのときも、いつものように暫くバックに入れて、電車の中、待ち合わせの間に読むことにしていた。

そんな折、邑書林の牙城さんから「鬣」俳句賞の受賞おめでとう!、というメールを頂いた。拙書「二冊の鹿火屋」が賞に選ばれているというのだ。思わす「どこに発表されているんですか」と返信してからーあれかなー、と思い当った。今まさに持ち歩いている「鬣」をはじめから繰ってみた。14頁の第13回鬣TATEGAMI俳句賞 という文字が飛び込んできた。

確かにこのページにもちらりと視線は走らせたかもしれない。しかし、ごくごく端の宇多喜代子という名前に目を置いたかおかなかったという速さで次のページに移動させていたのだろう。その次の16pから句集評、俳句評、エッセイがびっしり続くのだ。今回は、エッセイの九里淳子・瀬山士郎・青木陽介・神保明洋・中島敏之・江里昭彦・外山一機・堀込学・後藤貴子・西平信義が殊に面白い。賞を頂いたから言うわけではないが、大結社でもこんなに書き手のいるグループはないだろう。

 

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