桑原三郎第七句集『夜夜』 2013年12月  現代俳句コレクション

死んでから先が永さう冬ざくら
老人を日向に出して梅の花
マッチ棒でつくる三角夜の蝉
河鹿鳴き代はるがはるに夜と昼
密葬のあと座ぶとんと夏の雨
銀木犀野に夕暮れのゆきわたる
曼珠沙華雨の子供を抱き上ぐる
隣国に砲煙あがる大根干し
浦和よりあるいて与野や梅雨鯰

どのページを切り取っても、飄々とした達観の域に達した作家の
顔が浮かびあがり、絶妙な世界を作っていた。

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