冬ぬくしとは金堂のべんがら戸
むかごたつぷり茹で上げてあり朱泥鉢
逃げ水を追ひきて海の紺に着く
くちなしの香に風呂敷を解きけり
八雲忌の束ねてありし菊の花
東大寺山門に立つ孕鹿
冬瓜のいつもごろごろしゐいたり
俳味を映像的に詠みあげたことに魅力が発揮されている。
たとえば冬瓜のあり様にしても、見るときにはいつもごろごろしているという発見に滲む俳味などは、句集中の秀逸だと思う。
冬ぬくしとは金堂のべんがら戸
むかごたつぷり茹で上げてあり朱泥鉢
逃げ水を追ひきて海の紺に着く
くちなしの香に風呂敷を解きけり
八雲忌の束ねてありし菊の花
東大寺山門に立つ孕鹿
冬瓜のいつもごろごろしゐいたり
俳味を映像的に詠みあげたことに魅力が発揮されている。
たとえば冬瓜のあり様にしても、見るときにはいつもごろごろしているという発見に滲む俳味などは、句集中の秀逸だと思う。
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