沖に起つ濤のひとつは嘶くも
空蝉に燈の宿りゐる妻籠かな
旅の酒過ごし闇夜が黒牡丹
春闌けてピアノの前に椅子がない
北国の蚊帳吊草に帰りつく
涅槃図を鼠出てゆく初しぐれ
集まつてみな棒立ちや青嵐
杉林雲に晩年あるごとし
うたたねの畳の縁を来る夜汽車
電信柱の軍隊が行く枯野かな
彼岸と此岸の狭間で詠むモノトーンの世界が展開されている。
沖に起つ濤のひとつは嘶くも
空蝉に燈の宿りゐる妻籠かな
旅の酒過ごし闇夜が黒牡丹
春闌けてピアノの前に椅子がない
北国の蚊帳吊草に帰りつく
涅槃図を鼠出てゆく初しぐれ
集まつてみな棒立ちや青嵐
杉林雲に晩年あるごとし
うたたねの畳の縁を来る夜汽車
電信柱の軍隊が行く枯野かな
彼岸と此岸の狭間で詠むモノトーンの世界が展開されている。
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