榎本好宏第八句集『知覧』 2012年12月 飯塚書店

知覧とは鹿児島の茶の産地だが、以前は第二次大戦のとき、特攻隊の出撃基地だったという。榎本氏は幼時に戦争で父を失っていることで、若い兵士たちが知覧から次々と出撃したことへの想いもことに強かったことが一集から伺える。

掃立ての羽のほどよき音のして
梅干して針魚を干して魚屋は
河鹿鳴く限りこの世に戦なし
寝押しせし吾らに三月十日来る
麦星に手紙書くべし知覧より
誰よりも戦嫌ひで瓜好きで
広島忌柱に凭れをりたれば
ラムネ壜のくびれ詔勅聴きし日よ

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