台風一過

 台風も収まった。今日は一カ月ほど前からの予約だった脳のMRI検査を受ける日。徒歩15分程の病院へゆく道中で、桜の枝が折れているのや、玉蜀黍畑が傾いたようにみんな倒れているのを目にした。

 実は、一ヶ月ほど前の早朝、突然耳元で救急車が止って吃驚して飛び起きてしまった。それから、窓の外を覗こうとする間もなく眩暈が始まった。これは大変とばかりにその場で身を横にして沈静するのを待った。15分くらいで眩暈も収まったように思えた。

 しかし、その日歯科の治療をうけているうちにまた眩暈が始まってしまったのだ。この頃の歯科の椅子はやたらと後ろへ倒れるのだ。体より頭が下がっているのではないかと思うくらいまで倒しては、また起される。この動作は三半規管に異常のある者にとっては辛いのである。待合室に戻る私の様子を目にした医師が「だいじょうぶですか」と言った。

 そのあと、折よく並んでいた隣の総合病院に飛び込んでしまった。そこの担当医はせっかちな医者で、朝からの経緯を全部話さないうちに、やおら立ち上がって人の肩を押しながら、こんなに肩が凝っていたら血のめぐりも悪くなる、というのだった。たしかに肩凝りに悩まされている。

「頭も痛いでしょ」
「いや、今は痛くないですが……」
「パソコンなんて長時間やっては駄目ですよ」

 私がパソコンを使うなどとも言わないのに勝手にパソコンを使う人種として認知してしまっていた。、早口でいろいろな注意事項やら肩凝り体操のやりかたの書かれたものを手渡しながら、とりあえずCTを撮りましょうと言った。で、一応脳の写真と頚椎の写真を見せられた。歳相応だということで、薬は血の循環を促すものをくれた。そうして今日のMRIの脳検査なのだ。

 MRIとはすぐれものだ。三Dという言葉をよく耳にするのだが、画面に映る血管写真などはまさにそれだ。わが頭の中の血管だけが闇に浮かび上がる。医師はマウスをカチカチさせながらいろいろな脳内写真を見せてくれた。血管も正常だし、隠れ脳梗塞もないということになった。診察室を出ながら、ふとこの写真で認知症やアルツフアイマーは分かるのかどうか聞けばよかったと思った。何しろ、忘れっぽい。

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