山崎聡『シマフクロウによろしく』 2011年 紅書房

山崎氏主宰誌「饗宴」の編集後記に書いてきたメモ風のものが100回を超えたので、一冊にまとめたとのこと。文庫本の大きさで一ページ200文字前後の文章は短いだけ、詩精神の真髄だけを語っている。それについては「詩精神」という表題になった一頁もある。

「俳句は本来機会詩ではない。しかし、機会詩たり得ることはできる。ただしそれには強烈な批評精神と強固な詩精神がなければならない。出来事の現象だけ掬い撮って俳句らしきものに仕立てても、それはただの報告であり、スローガンに過ぎない。テロにせよ拉致にせよ、そういった出来事のすべてを自分の中に取り込んで、そういう中で自分が如何に考え、如何に生きているか、それを書くのでなければ本当の詩とはいえまい。

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