能村研三句集『鷹の木』 2010年 東京四季出版

沖主宰の第十六回俳人協会新人賞受賞の句集の再収録で、文庫本仕様である。

   雛段に役に立ちたる蔵書かな
   牡丹の芽その裏は猫の通り道
   春の暮老人と逢ふそれが父
   種袋やや咲きすぎの絵柄にて
   放縦な枝ともならず桑解かれ
   筍を掘つてくらくら立ちしかな

以上に抽出したのは、滞空時間(平成元年~二年)のある見開きの部分のすべてである。この前後にも好感をもつ作品が並ぶ。俳句というものは、いつでもコンスタントに作れるものではない。作者がこの時期にことに充実していたのが感じられる。

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