跋 高橋睦郎
『妣の国』は『列柱』『縄文』につづく第三句集。そのタイトルからも重い句集という印象を抱いていたが、それともちょっと違う象徴詩的である。たぶんそれは、ピンポイント的な描写方法にあるのだろう。
五月雨や老人の列前進す
炎天に歯車が犇いてゐる
ゆうがほはいつもまちくたびれてゐる
秋澄むや老人象をみつめをり
桃のあるのは人生のちよつと外
冬芝に金の日射せば子が消ゆる
跋 高橋睦郎
『妣の国』は『列柱』『縄文』につづく第三句集。そのタイトルからも重い句集という印象を抱いていたが、それともちょっと違う象徴詩的である。たぶんそれは、ピンポイント的な描写方法にあるのだろう。
五月雨や老人の列前進す
炎天に歯車が犇いてゐる
ゆうがほはいつもまちくたびれてゐる
秋澄むや老人象をみつめをり
桃のあるのは人生のちよつと外
冬芝に金の日射せば子が消ゆる
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