跋文 正木ゆう子
24年間の作品群からの346句の作品集。「寒雷」「雲母」誌上で水上氏のお名前は目にしていたのは、殊にその風格ある俳号のせいもある。手堅い俳道を積み重ねてきている作品群である。
山しづかなり空蝉の貌の泥
夕日から父があけびを提げてくる
船酔ひのごと紫陽花の家を辞す
ぱつちりと白梟に日向あり
人のゐるところに鳴つて春の水
木瓜咲きぬひとり暮らしの弟に
跋文 正木ゆう子
24年間の作品群からの346句の作品集。「寒雷」「雲母」誌上で水上氏のお名前は目にしていたのは、殊にその風格ある俳号のせいもある。手堅い俳道を積み重ねてきている作品群である。
山しづかなり空蝉の貌の泥
夕日から父があけびを提げてくる
船酔ひのごと紫陽花の家を辞す
ぱつちりと白梟に日向あり
人のゐるところに鳴つて春の水
木瓜咲きぬひとり暮らしの弟に
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