水上孤城第二句集『水の歌』 2011年2月  本阿弥書店

跋文 正木ゆう子

24年間の作品群からの346句の作品集。「寒雷」「雲母」誌上で水上氏のお名前は目にしていたのは、殊にその風格ある俳号のせいもある。手堅い俳道を積み重ねてきている作品群である。

  山しづかなり空蝉の貌の泥
  夕日から父があけびを提げてくる
  船酔ひのごと紫陽花の家を辞す
  ぱつちりと白梟に日向あり
  人のゐるところに鳴つて春の水
  木瓜咲きぬひとり暮らしの弟に

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