浅井陽子第二句集『紅鏡』  2012年7月

四間取りのひとつは炉の間雛飾る
清水の舞台の下の恋ぼ猫
紙風船たためば舟のかたちして
東京の土産に椎の実をひろふ
桟橋にまで続きたる夜店の灯
蕪村忌やうすずみ色に霜崩れ

「王道をゆく俳句」という評をすることがよくある。王道とはどういうことなのかと私なりの言葉にしてみれば、俳句のいちばん基本的な道を辿っていると言うことなのだろうと思う。すなわち、写生派の根本を貫いていることなのだと思う。浅井さんの俳句はまさに「王道」を貫いている手堅い作品集である。

コメント / トラックバック2件

  1. 浅井陽子 より:

    岩淵喜代子先生
     ご芳書も有難うございました。有難いお言葉をいただきこれからの励みになります。
     毎日が落ち着かない日々で、それが句にも現れていて、恥じております。今後ともよろしくお願い申し上げます。

     残暑厳しき日々、ご自愛くださいませ。
         浅井 陽子杯

  2. 浅井様
    お目に留めていただきましてありがとうございます。日々に追われて、荒っぽい文章しか書けませんで申しわけありません。

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