俳句年鑑

今年も終りになる。「角川俳句年鑑」もますます厚くなって届いた。俳句人口が増えているようには思えないが、小さな雑誌が増えたのだろう。「ににん」もその最少の部類だが最初から掲載させて貰っている。

雑誌が増えたのはやはり印刷業界の低廉化が進んだせいもある。「ににん」もそのお陰で赤字も出さずに発行している。この発行にはパソコンの普及が大いに後押ししている筈だ。わたしも、雑誌が作りたくていきなりパソコンを買い求めた。

作り始めてみると、案外自分が雑誌造りが好きだった事に気が付いた。なんだか作ることが楽しいのである。「ににん」内には同時期から前橋句会だけで発行している雑誌「換乎」がある。これは最初の2,3号は私が作った。そのフォーマットをもとにして今も続いている。

何故雑誌なのか、と立ち止まって考えてみると、たぶん発表意欲も作品の力になるというのが私の持論なのである。「ににん」の内部で詩の雑誌も造られている。その造り手はやはり雑誌造りが嫌いではないのだろう。

彼が、あるいは彼女が造ればこんな雑誌になるだろう、というイメージも湧いてくる。それで最近「ににん」の仲間の女流に造ることをけしかけている。最初はとても出来ないような顔をしているが、そのうち本気で考えている様子が見えてきた。

ときどき思い出したように、造るための方法の模索をしているのが感じられて、口の端にのぼるのだ。「それは一句鑑賞をしてもらえば」とか、校正と引き換えに誰さんを頼んだら」などと即座に応えるものだから吃驚している。さすがに今はフォーマットまで造って上げるほどの暇がない。

こうした小さな雑誌が増え続けて、雑誌の意味が違ってきたりして、違う形に淘汰されるのかもしれない。それはそれで時代の流れである。

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