2009年5月 のアーカイブ

『山暦』30周年祝賀会

2009年5月9日 土曜日

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青柳志解樹さんの主宰する『山暦』が30周年を迎えた。わたしが鹿火屋に入会したときには、もう大先輩で、それから5,6年ほどは同門としてご一緒だった。だから、わたしの俳句歴も30数年になるということだ。鹿火屋主宰の姿はなく、『にいばり』主宰の茨城の神原栄二さんのお顔があった。神原さんはご夫婦で、10代からの『鹿火屋』門生下だった。

写真の中でご挨拶をしているのは『未来図』の鍵和田氏、同じテーブルだった。鍵和田氏とはこうした祝賀会で同席したことがあった。『鹿火屋』800号だったか。原コウ子もお元気で、裕先生も50代。『鹿火屋』がいちばん輝いていたときだっただろう。仲間が隣同士で座っている写真を写してくれたのが今もある。

『貂』の中でも鍵和田さんは身近な印象だったのは、鈴木幸夫教授が鍵和田さんと連句を捲いていたからである。そんなお話をしたら、懐かしがっていらっしゃった。鍵和田さんが懐かしがるもう一人に、『鹿火屋』の編集長だった北澤瑞史さんがいた。『鹿火屋』祝賀会のときも、司会を担当していた。

北澤さんは俳人協会の幹事などとして、外側の俳人にも好感を持たれていたようだ。俳人協会中国訪中団の一員として旅をしていたときに、「北澤さんって素敵な方ね」と鈴木榮子さんがおっしゃった。そう、内外で人気があった。その北澤さんが突然、「除名」になった原因は、いまだにみんな分からない。原裕主宰の嫉妬ではないかという人もいた。苦しい想いで立ち上げた「季」も、これから専念できるという60歳で逝ってしまった。

雑誌を作ると、どうしても、結社内にいられなくなる雰囲気ができる。青柳志解樹さんのときにも、最初は姉妹誌のように主宰も紹介して、青柳さんのご夫婦も暫くは、鹿火屋に在籍していた。神原栄二さんもそうだった。ついでに言えばわたしも「ににん」を立ちげる承諾を受けて、その後も『鹿火屋』に加わっていたのだが。

ときどきリラクレーション

2009年5月7日 木曜日

「ホーー」と一緒に声を上げていた。見えなくても、その表情は想像できる。きっと、何かに共鳴して頬をすぼめながら口を丸く開けているに違いない。若い女性がよくする表情だ。

「足湯もあって・・。私は彼といくの」
「わー、それいいわねー」
「中では、好きな柄の浴衣が貸してくれるし。」

そのあたりで、はっきり目が覚めてきた。会話は隣の施術台の上なのだ。エステを受けている女性も、エステティシャンも同じくらいの年齢みたい。そうして、その話題になっているのがお台場にある日帰り東京温泉であることも、わかった。「そうそう、館内は夜店のような雰囲気を作ってあるのよね」と言いそうになったが、私は、パック中で口も開かない。目もガーゼが被さっていた。

首筋が凝って、頭痛や肩凝りに及ぶ。しかし、「マッサージ」は強すぎることがあるので、「エステサロン」の方が安全なのだ。鍼灸の治療もときには受けている。今通っている「エステサロン」も、私がリラクレーションを求めているのを察して、首を念入りにほぐしてくれる。

気持ちよくて寝てしまうことがあるのだが、何だか眠ると損をしたような気分になる。

「あー、でも彼はお風呂嫌いだからなー」
「どうして」
「なるべくシャワーで済ませてしまおうとするのよ」

隣ではまだ会話が続いていた。既婚者ではなさそうだけど、気にすれば気になるような内容だ。

ご縁のあるブログ紹介

2009年5月6日 水曜日

ににんのホームページには「期間限定コンテンツ」なるものがあって、現在関わっているウエブを紹介しているが、ついでに他のも、整理のつもりで書きこんでおくことにする。やはりホームページにもう一つのリンク画面を作らないといけなくなったようだ。

 ★週刊俳句 ****俳句鑑賞をしています。  

 ★〈ウラハイ=裏「週刊俳句」〉****「ににん」誌が紹介されています。

★山口夕夢さんのブログ 「そらはなないろ」***句集「嘘のやう影のやう」評。

 清水国治氏のブログ***世界俳句協会の先輩

★ブログ・水無瀬に行こう***俳人でありませんが長文の岩淵喜代子句集評

★(ににん同人) 同前悠久子さんのブログ

夏石番矢氏ブログ*** 「吟遊」主宰であり世界俳句協会代表

鎌倉佐弓さんブログ***角川の「鑑賞女性俳句の世界・6巻」収録

かわうそ亭 ***よく読むぶろぐとして。

林 桂 著『俳句此岸』2009年4月18日 風の花冠文庫

2009年5月5日 火曜日

昭和28年群馬県生れ。「鬣」代表。上毛新聞俳句選者。

2004年から2008年までの評論を一集にしたもの。と言ってもいろいろな雑誌に発表したものではなく、第一章は9冊の句集について鑑賞したもので、「鬣」に毎月連載したもの。

第二章は「俳句界」に連載したもの。例えば、『「痰のつまりし仏」へ』では、池田氏と松田氏の論争について。かなり鮮明に覚えている内容だが、そこへ林氏がさらに踏み込むことで新たな厚みを出している。

書名を「俳句彼岸」としたことについて、「過去に送り込んでゆく現在が、常に未来の彼方に視線をもったものでありたい」と書き記している。この本は文庫本で、持ち歩いて読むのにいい。ふと句集も文庫本になればもっとよく読みこなせると思った。ハードカバー単行本タイプの書物は持ち歩きにくいので、あまり読まないまま本棚に収まってしまう。

自註現代俳句シリーズ続篇14 『神蔵 器集』 俳人協会刊

2009年5月5日 火曜日

昭和2年生れで石川桂郎に師事。

基本的には、作者の自註など要らないと思う。実際読んでみて、もう一度それを確認した。作品は平成二年から始まっているので、作者の後半の作品集。

   新宿に日暮れて父の日と思ふ   

何気なく開いたページだが、計らいのない句。自在に一句を成せる域にある、というように見受けた。

山本千代子句集『帰り花』 2009年4月 角川書店刊

2009年5月5日 火曜日

昭和14年生れ「寒雷」「陸」を経て現在季刊「雲伝」代表

     工場の特大スイッチ竹煮草
     野良犬が花落しゆく夕花野
        弁当が届きぬ冬のタンポポに
        三月の寮をのぞけば船底なり
        栃の実の落ちし動物公園通り

一句目の「特大スイッチ」と「竹煮草」の取り合わせ。二句目の輪郭鮮明な情景。三句目の「弁当」の飛躍。四句目の「三月の」感覚など、多彩な面白さを含んでいる。

山元志津香第二句集『極太モンブラン』 2009年4月  本阿弥書店刊

2009年5月5日 火曜日

  1934年生れ 「天為」同人・「八千草」主宰         栞・小澤克己

    桐一葉ちから抜くこと覚えけり
    寒灯をすこし脚色する自伝
    春はあけぼのなぁんてトースト焦がしてる
    水母見し夜は家中が漣す
    水割りの氷ゆさぶる夜の霧
    クリスマス家々みんな玩具箱
    初簾外からわが家の中を見る
    難しき貌の鮃は裏返す
    大驟雨ひつくり返る逗子海岸
    石鹸を洗ふ日もあり芋嵐
    海底の愚痴をきくかに喰む海鼠
    押す風は返す風なり葛の花

思惟的な「桐一葉」「初簾」「石鹸」「海底」と、感覚的な「水母」「クリスマス」「大驟雨」など。そして諧謔的な「春はあけぼの」と多彩な作り手である。
もともと、志津香氏は連句に造詣が深い。連句の諧謔から学んだものが、作品への膨らみとなり、収まりかえってしまいがちな俳句形式を揺さぶっている。「春はあけぼの」などにその連句の影響が顕著。

川村五子句集第2句集『素顔』20093月 本阿弥書店刊

2009年5月5日 火曜日

昭和17年東京生れ。「鹿火屋」所属。本書は第一句集『初幟』以後の22年間の作品を一集にしたもの。

     花の城銃眼一つあけてあり
    大年の夕日を通す小鳥籠
    すぐ揺らぐ水に帰燕の空ありき
    貝殻の砂こぼしをり梅雨の駅
    燕來し道きらきらと残りけり
    かさかさと鳴る紙袋敗戦日

最近は面白く面白くという志向がもて囃されているので、「鹿火屋」の叙情性などは古いと言われそうな気配がある。しかし、「面白い」はその裏に「かなしみ」の裏打ちがあってはじめて作品として成り立つのである。

川村氏は「鹿火屋」の純粋培養された作家として、叙情性の溢れた作り手である。どの句も透明感がある自然諷詠だ。

俳人協会埼玉支部総会・大会

2009年5月3日 日曜日

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今年の俳人協会埼玉支部の総会も終った。毎年なぜか、連休の最中の五月三日に行なう。
「なぜ三日なのかしらねー」と言ったが、「何十年も同じ日にやっているからねー」という返事をするばかり。

今年は人形の町の岩槻だった。屋根の重厚な昔の家も残っていて、人形店には兜が並んでいた。交番で聞いたら岩槻会館までは15分くらいというので、歩く気になったが、何だか遠い気がした。

苗屋の前には苗箱に苗がいっぱい。立ち止まると奥まで苗箱が並んでいた。遠くに桐の花が咲いていた。会館は岩槻城址公園の端にあった。

来年は自分の番だと思えば、会の進行具合も気になってくる。来年一緒の実行委員の井越さんと清記の始まりが遅かったとか、張り出した点盛り用紙の番号が見えにくかったとか、何時もは見えないことが見えてきた。

懇親会のあと、一緒に仕事をしてくれる稲田眸子さん・山口素基さん・井越芳子さんと二次会で来年の打ち合わせ。頼りなさ気にいるように見えたらしくて、みなさん何でもやるから、覚悟をするように促され、家には12時近くにたどり着いた。

着いたと思ったら、電話が鳴った。井越さんから「大丈夫よ、男性のあのお二人がみんなやってくれるから、岩淵さんはでんと控えていればいいんだから」と言ってくれた。なんとかなりそう。

『帆船』2009年5月号 ・主宰 須佐薫子

2009年5月2日 土曜日

句集『嘘のやう影のやう』     評者・堀内康男
 
 昭和十一年東京生まれ。同51年「鹿火屋」入会、原裕に師事。同54年「貂」創刊に参加、川崎展宏に師事。平成十二年同人誌「ににん」創刊代表。
句集『朝の椅子』『蛍袋に灯をともす』(第一回俳句四季大賞)『硝子の仲間』『かたはらに』『岩淵喜代子句集』。
 あとがきに「いつも立冬という区切りを曖昧に過しているのは、昨日と今日の境にそれほど大きな変化を感じるわけではないからである」と主宰と共に月山に登った日の感動を述べている。齋藤愼爾氏は栞で著者を〈陸沈(孔子の言葉)〉の佳人と評す。句集名は「嘘のやう影のやうなる黒揚羽」に拠り296句を収録。

 草餅をたべるひそけさ生まれけり
 がりがねや古書こなごなになりさうな
 雪吊の雪吊ごとに揺れてゐる
 白鳥に鋼の水の流れをり
 雑炊を荒野のごとく眺めけり
 古書店の中へ枯野のつづくなり

発行所 四季出版

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