年中原道夫第9句集『緑廊(パーゴラ)』 2009年刊 角川書店 

 ほぼ二年ごとに上梓する句集でありながら、このたびの句集も大冊である。句数を正確には数えていないが、おおよそ900句ある。

   ものの芽や空がひつかかつて困る
   建坪に負けてさくらの拗ねてゐる
   天に飽き地に飽き雪積るなり
   裸眼には入れぬと知る櫻かな

中原道夫氏の句風は、ものごとのすべてを擬人化的な描写に置き換えているようだ。四句目の「裸眼には入れぬと知る櫻かな」になると、わかりずらささえ出てくる。

   かたつむり昼寝の村を出てゆける
   虹舐めて麒麟は脚を畳むなり

上記の作品も手法は同じなのだが、その手法が不思議な、かたつむりや麒麟の存在感を造りだしている。

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