齋藤空華

ついでに、わたしのお宝を紹介しておこう。
生涯のただ一冊の句集、結社誌くらいの厚さで、収録句は約300句。

    十薬のけふ詠はねば悔残す 

この句がとくに有名だが、夭折した俳人とは思っていなかった。
「曲水」で曲水賞を得て、昭和25年に亡くなっている。
序文を大谷碧雲居・石田波郷、、後記として菊池麻風が書いている。

20070805112635.jpg作者は斎藤空華(さいとう・くうげ)〈1918−1950〉

戦後帰還してすぐに肺結核で療養生活していた。渡辺水巴に師事し、石田波郷の療養俳句に深く共鳴していた。
句集は、没後に発行されたものなのだ。書籍というよりも冊子という装丁で、表紙はもちろん、中まで茶色に日焼けしている。古書店のでもかなりな値段がついている。頂いたときには、その価値等全く分からなかったが、最近になってネットの検索で確認した。
昭和25年刊というから、句集など出すというのの容易ではなかった時代なのだろう。迂闊に開いたらこなごなになりそうで、コピーを傍に置いてある。

   炎天やいくたび人の死に逢ひし
   春昼やたまたま笑ひ涙出づ
   啓蟄や生きとし居きるものに影
   秋の風かざす十指に吹きわかる
   一切の先づ笹鳴きにあひにけり

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